
今回ご相談をいただいたのは、大阪府池田市神田にご実家と隣接する駐車場を所有されていたご家族からです。お母様がご逝去され、相続人はお子様4名。法定相続分に従い、それぞれ4分の1ずつ取得する形となりました。
対象となった不動産は、旧耐震基準時代に建てられた木造住宅と、隣接する駐車場を合わせて合計約800㎡という広大な敷地です。お母様は生前お一人でお住まいでしたが、晩年は老人ホームへ入居されていました。相続発生後、ご家族の間で「この不動産をどうするか」という議論が始まりました。
空き家のまま維持するか、誰かが住むか、売却するか——現実的には、築年数が古く現行の耐震基準を満たしていないため、居住用として活用する選択肢は限られていました。固定資産税や管理の手間も継続的に発生することを考えると、売却という方向性が自然と見えてきました。
そこで「売却するなら、税金面をできるだけ抑えたい」というご意向のもと、弊社にご相談をいただきました。本件で特に重要なポイントとなったのが、税制の活用でした。
まず、ご実家部分については「空き家に係る譲渡所得の3,000万円特別控除」(被相続人居住用家屋等の特例)の適用が見込まれました。さらに、相続開始から3年10か月以内であれば、駐車場部分についても「取得費加算の特例」を活用できるタイミングでした。加えて、法改正により被相続人が老人ホームへ入居していた場合でも一定要件を満たせば特例が適用される制度改正直後の案件であり、正確な制度理解と判断が求められるケースでもありました。
今回弊社をお選びいただいた最大の理由は、「池田市に根付いた長年の実績と、地域密着の生きた情報力」でした。インターネット上の一括査定では分からない、池田市内でどのような開発が行われ、どの会社がどういう価格帯で購入しているか——そうした現場感覚に基づく情報をお伝えできたことが、安心感につながったとのことです。
査定の場面では、弊社はメリットだけを強調することはしませんでした。「800㎡という広さは魅力的ですが、その分造成費が高額になるため、一般個人向けではなく建売業者向けになる可能性が高いです」「道路新設や上下水道の再整備が必要になるため、業者側のコストは相当かかります」——こうしたデメリットやリスクについても、初回から包み隠さずお伝えしました。都合の悪い情報も正直にお伝えするこの姿勢こそが、「一般的なデータではなく、地域の実情を踏まえた適正な提案だった」とご評価いただけた理由だと思っています。
税制特例の適用可否についても、「使えます」と安易に断言するのではなく、池田市役所の担当部署に事前確認を行うことを提案し、実際に確認を経たうえで進めました。制度を正確に把握してから動くこの慎重な姿勢が、ご家族に大きな信頼を与えました。
また、相続人が4名いるという状況では、各人の意向を丁寧にヒアリングし、誰か一人に偏ることなく全員が納得できる方向性を整理していく「調整力」が欠かせません。この点においても、弊社の対応が高く評価されたとのことでした。
最優先で取り組んだのは、空き家特例の適用可否の確認でした。池田市役所の担当部署へ事前照会を行い、必要書類・要件を精査。適用可能性が高いことを確認したうえで、売却活動に進む判断をしました。これにより、ご実家部分については譲渡所得から最大3,000万円の控除が見込め、税負担を大幅に軽減できる道筋が立ちました。
土地が広大であったため、分割ではなく一体売却を提案しました。分割すると道路計画や造成コストが増大し、かえって買主が付きにくくなるリスクがあります。一方、800㎡というまとまった敷地は開発業者にとって魅力的な規模であり、一体売却のほうが高い評価を得やすいと判断しました。また、税制の期限を考慮した場合にも、迅速な一括処分が合理的な選択でした。
複数の不動産会社へ打診し、価格・支払い条件・契約内容を精査。造成を得意とする会社へ情報を集約することで、買主との条件交渉をスムーズに進めることができました。
「相続の売却は初めての経験で、最初は不安しかありませんでした。でも、説明が非常に分かりやすく、難しい税制の話も専門用語だけでなく具体例を交えて説明してもらえたので、その都度きちんと理解しながら進めることができました。」
「相続人が4人いるので、まとまるかどうか正直心配でした。でも担当者の方が誰か一人に偏ることなく、全員に同じ情報を丁寧に共有しながら進めてくれたので、最後まで誰も不満を感じることなく話し合いができました。売り手・買い手双方に配慮した、気持ちの良い取引ができたと感じています。」
「税金を抑えながらきちんと売却できたこと、そして4人全員が納得できる形でまとめていただけたこと。どちらも満足しています。お願いして本当に良かった、と心から思っています。」
相続不動産の売却は、「売る」ことだけが目的ではありません。税制・期限・家族間の合意・市場価格・開発可能性——これらを総合的に判断したうえで、最善の選択肢を導き出すことが、私たちの役割だと考えています。
今回のように、法改正直後の制度を正確に理解し活用できたこと、そして地域市場を熟知した提案ができたことが、ご家族にとって最良の結果につながりました。「使える制度は正しく使う」「リスクは事前に把握して備える」——この姿勢を常に大切にしています。
相続は突然訪れます。しかし、適切な知識と準備があれば、資産を守りながら整理することは十分に可能です。「何から始めればいいか分からない」という段階からでも、ぜひお気軽にご相談ください。池田市に根ざした専門家として、一件一件丁寧に向き合ってまいります。