
今回ご相談いただいたのは、池田市天神にある土地の売却についてでした。
一般的な不動産売却では、売主様が売却を希望し、不動産会社へ相談するケースがほとんどです。しかし今回のケースは少し特殊でした。土地を所有されていた地主様のもとへ、隣接地を所有する学校法人から「土地を購入したい」という申し出があったことがきっかけだったのです。
学校法人では、幼保一体型のこども園を新設する計画が進められており、その事業用地として隣接地の取得を希望していました。突然の購入打診に対して、地主様は次のような不安を抱えておられました。
購入希望者が明確に存在している状況ではありましたが、池田市内での不動産売却の経験が少ない地主様にとっては、判断が難しい内容でした。そこで「第三者の立場でアドバイスしてほしい」というご相談をいただき、当社が間に入ってサポートすることになりました。
ご相談者様は、当社にご依頼いただいた経緯について、次のように振り返ってくださいました。
「学校法人から購入の話をいただいたものの、提示された金額が本当に適正なのか自分では全く判断できず、相談させていただきました。
田村商会さんは、池田市内の地域相場や過去の取引事例を踏まえながら丁寧に査定してくださり、売却価格について根拠を持って分かりやすく説明してくださいました。それだけでも十分にありがたかったのですが、さらに税制優遇制度についても詳しく説明していただき、単に売却価格がいくらかという話だけでなく、税金を引いた後の手取り額まで含めて見通しを示していただけたことが、非常に心強かったです。
学校法人からの話を右から左に通すような単純な仲介ではなく、あくまで売主である自分の立場に立って、損のない形で進められるようにアドバイスしてくださる姿勢に信頼を感じ、依頼を決めました。」
まずは学校法人が提示している条件を確認しました。購入目的は、こども園建設のための用地取得です。一般的な住宅購入とは異なり、事業用地としての取得になるため、必要な面積や土地利用計画なども含めて確認を行いました。また、地主様が一方的に条件を受け入れるのではなく、適正な価格で取引できるよう、客観的な視点から土地評価を行いました。
売主様が最も気にされていたのは価格面でした。「本当にこの金額で売ってよいのか」という疑問に対して、池田市内の周辺取引事例や市場動向をもとに査定を実施しました。不動産売却では、購入希望者が提示した金額が必ずしも市場価格と一致するとは限りません。特に今回のような隣接地取得の場合は、購入希望者側にとって土地の価値が高まるケースもあります。そこで第三者として適正価格を算出し、売主様が納得して判断できる材料をご提供しました。
今回の案件で特に大きなポイントとなったのが税制面でした。学校法人による公共性の高い事業のための土地取得については、一定の条件を満たすことで税制上の特例が適用される場合があります。今回も要件を確認したところ、収用等に伴う譲渡所得の特別控除制度の対象となる可能性がありました。この制度では、条件を満たした場合に譲渡所得から最大5,000万円の特別控除を受けられる可能性があります。通常の不動産売却では譲渡所得に対して税金が発生しますが、この制度を活用できれば税負担を大幅に軽減できる場合があります。売主様にとっては非常に大きなメリットとなるため、適用条件を慎重に確認しながら進めました。
対象地は元々農地として利用されていた土地でした。しかし実際には駐車場として使用されており、農地として利用されていない状況でした。そのため売却にあたり、農地転用に関する手続きが必要となりました。不動産売買では、現況と法的な状態に相違がある場合、後々のトラブルにつながる可能性があります。そこで関係機関と調整を行いながら必要な届出や手続きを進め、問題なく売却できる状態を整えました。
税制優遇制度を活用するためには、契約時期や手続きの順序にも注意が必要です。制度の適用条件を満たさないまま契約を進めてしまうと、本来受けられるはずの税制優遇を受けられなくなる可能性があります。そこで学校法人側とも協議を行いながら、契約時期、行政手続き、必要書類、引渡しスケジュールなどを調整しました。その結果、売主様にとって有利な条件を確保しながら、スムーズな売買契約を実現することができました。
売買完了後、学校法人は取得した土地を活用し、こども園の建設を進めました。現在では地域の子どもたちが利用する施設として運営されており、地域貢献にもつながる土地活用が実現しています。売主様にとっては資産の有効活用と税負担軽減を実現でき、学校法人にとっては事業計画を進めることができる、双方にとってメリットのある取引となりました。
「最初に学校法人さんから直接お話をいただいた時は、購入希望者がすでに決まっているのだから話は早いだろう、くらいに軽く考えていました。ところが、実際に税金のことや手続きについて調べ始めると、自分が思っていたよりもずっと複雑で、正直なところ何から確認すればいいのかも分からない状態でした。提示された金額がそもそも適正なのかどうかも、自分一人では判断できる材料がなく、そのまま話を進めてしまって良いものかと、かなり不安を感じていたのを覚えています。
田村商会さんに相談してから、まず池田市内の取引事例を踏まえた根拠のある査定金額を示していただけたことで、提示されていた条件が妥当なものなのかどうかを、初めて客観的に判断できるようになりました。学校法人さんとの話を一方的に進めるのではなく、こちらの立場に立って、損をしないように動いていただけているという安心感がありました。
特にありがたかったのは、税制優遇の制度について教えていただけたことです。正直、譲渡所得の特別控除といった言葉自体、それまで聞いたこともありませんでした。最大5,000万円の控除が受けられる可能性があると説明していただいた時は、半分驚き、半分『本当にそんな制度があるのか』と疑うような気持ちでしたが、適用できるかどうかの条件や、契約のタイミングまで含めて丁寧に確認しながら進めていただいたおかげで、最終的にしっかりとその制度を活用することができました。税金を引いた後の手取り額がどれくらい変わるのかという説明まで含めて、見通しを持って判断できたことは本当に大きかったです。
加えて、土地が以前農地として登録されていた関係で農地転用の手続きが必要だったことも、自分では全く意識していなかった部分でした。こうした手続きも含めて、関係する機関とのやり取りを進めていただけたので、契約から引渡しまで、こちらが特に何かに追われることもなく、終始落ち着いて取引を終えることができました。
専門的な内容が多く、本来であれば不安になる場面も多かったはずですが、その都度かみ砕いて説明していただけたので、納得感を持って一つひとつの判断ができたと感じています。売却後、この土地が地域のお子さんたちが通うこども園として活用されていると聞いた時は、単に資産を売却したという以上の、地域に役立てたという嬉しさもありました。本当にお世話になりました。」
不動産売却というと、「できるだけ高く売ること」が重要だと思われがちです。もちろん価格も大切ですが、実際には価格以外にも検討すべきポイントが数多くあります。今回の池田市天神の案件では、購入希望者との交渉、適正価格の判断、税制優遇制度の活用、農地転用手続き、契約スケジュール調整など、多くの要素が関係していました。
特に税制面については、知らないまま売却してしまうと本来受けられたメリットを逃してしまうケースもあります。また、購入希望者が既に決まっている場合でも、その条件が本当に適正なのかを判断するためには専門的な知識が必要になります。
今回のご相談では、第三者の立場で状況を整理し、売主様が安心して判断できる環境を整えることができました。結果として、適正価格での売却、税負担の軽減、円滑な契約手続きを実現することができました。
不動産売却は単に買主を探すだけではありません。条件交渉や税務面、法務面など、さまざまな視点から総合的に判断することが重要です。当社では、池田市内での一般的な不動産売却相談はもちろん、隣接地への売却、法人への売却、相続不動産の売却、農地売却、税制優遇を活用した売却など、さまざまなケースに対応しています。
「購入希望者が現れたが判断に迷っている」
「提示された価格が適正かわからない」
「池田市内の不動産売却にあたって税金について相談したい」
そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。お客様の立場に立ちながら、最適な売却方法をご提案いたします。