不動産の売買は、人生の中でも特に金額が大きく、やり直しの効きにくい重要な取引です。マイホームの購入や所有不動産の売却など、目的は人それぞれですが、「契約後に思わぬトラブルが発生した」「想定外の費用がかかって後悔した」という失敗談は後を絶ちません。
不動産取引で失敗を防ぐためには、事前に「買主」と「売主」双方の視点から注意すべきポイントを正しく理解しておくことが不可欠です。本記事では、不動産売買における基本的な注意点や具体的なリスク対策について分かりやすく解説します。
不動産「購入(買主)」における主な注意点
不動産を購入する際は、物件そのものの魅力だけでなく、資金面や将来的な住み心地を見据えた確認が必要です。
(1)物件価格以外の諸費用と総額の把握 不動産購入時には、物件本体の価格とは別に「諸費用」が発生します。一般的に、新築物件で価格の3〜6%程度、中古物件で6〜9%程度が目安とされています。 ・主な諸費用の内訳:仲介手数料、住宅ローン事務手数料・保証料、登記費用(司法書士報酬・登録免許税)、印紙代、固定資産税の精算金、火災保険料など
物件価格ギリギリでローンを組んでしまうと、諸費用の支払いで資金がショートする危険性があります。必ず「諸費用を含めた総額」で資金計画を立てることが重要です。
(2)現地調査と周辺環境の確認 ポータルサイトや図面上の情報だけで判断せず、必ず現地に足を運んで確認を行います。一度の訪問だけでなく、平日と土日、昼間と夜間など、時間帯や曜日を変えて見学することをお勧めします。 ・確認すべき項目:日当たり、風通し、騒音、道路の交通量、近隣住民の雰囲気、周辺の商業施設や学校へのアクセスなど
(3)重要事項説明書と契約内容の事前確認 売買契約を締結する直前に、宅地建物取引士から「重要事項説明(重説)」を受けます。インフラの整備状況、道路との関係(接道義務)、将来的な建て替えの制限、契約キャンセル時の違約金条項など、難解な用語が多い文章ですが、疑問点があればその場で曖昧にせず納得できるまで確認することが不可欠です。
不動産「売却(売主)」における主な注意点
所有する不動産を売却する際は、高く・早く売ることだけに囚われず、取引後のリスク管理や手数料・税金に配慮する必要があります。
(1)適切な売り出し価格の設定と査定金額の鵜呑み防止 不動産会社に査定を依頼した際、「最も高額な査定額」を提示した会社に安易に決めてしまうのは危険です。媒介契約を獲得するために、相場から乖離した高値の査定を提示する会社も存在するからです。 相場より高すぎる価格で売り出すと、長期間売れ残り、「売れ残っている物件」というネガティブな印象がついて結果的に大幅な値引きを余儀なくされるケースがあります。周辺の類似物件の成約事例などを参考に、適正価格で売り出すことが成功の鍵です。
(2)契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)への対策 売却後のトラブルで最も多いのが「契約不適合責任」に関する問題です。引き渡し後に、雨漏り、シロアリ被害、給排水管の故障、傾きなどの事前告知にない不具合(欠陥)が見つかった場合、売主は追完請求(修繕)や代金減額請求、契約解除などの責任を負う可能性があります。 物件の状態を正確に把握し、不具合がある場合は事前に買主へ開示して「売買契約書」や「物件状況確認書」に明記しておくことが、売主自身を守ることにつながります。
(3)売却にかかる費用と譲渡所得税の確認 売却時にも、仲介手数料、ローン一括返済手数料、抵当権抹消登記費用などの経費がかかります。また、不動産を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、翌年に譲渡所得税・住民税が課税されます。一定の要件を満たせば「3,000万円の特別控除」などの節税特例が使えるため、事前に試算しておくことが重要です。
買主・売主共通!不動産売買の失敗を防ぐ「3つの原則」
売買どちらの立場であっても、スムーズで安全な取引を行うために徹底すべき共通原則があります。
(1)余裕を持ったスケジュールで動く 売却・購入ともに、手続きには相応の時間がかかります。引っ越しや買い替えの期限が迫っていると、焦りから不利な価格交渉に応じたり、物件の確認を疎かにして契約してしまったりする原因となります。最低でも3〜6ヶ月程度の余裕を持って行動を開始することが推奨されます。
(2)信頼できるパートナー(不動産仲介会社・担当者)の選定 不動産取引の成否は、パートナーとなる不動産会社の対応力や倫理観に大きく依存します。良い点ばかりでなくリスクやデメリットも包み隠さず説明してくれるか、レスポンスが迅速で根拠に基づいたアドバイスをくれるかといった視点で厳選することが大切です。
(3)口頭での約束を避け、すべて「書面」に残す 「修繕してから引き渡すと言われた」「エアコンなどの設備を残してくれる約束だった」など、口頭でのやり取りは後々の言った言わないのトラブルに発展します。約束事や取り決めは、必ず売買契約書や重説、各種覚書などの書面に明記する癖をつけましょう。
まとめ:慎重な準備と確認が安全な不動産取引への第一歩
不動産売買における注意点は多岐にわたりますが、基本となるのは「資金計画の精査」「現地や物件状態の正確な把握」「信頼できるプロへの相談」の3点です。焦らず段階を踏んで確認を進めることで、取引に伴うリスクを最小限に抑えることができます。
当社では、不動産の購入・売却に関する様々なご相談を承っております。資金計画の立て方や査定価格の算出、取引上の不安や疑問がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。お客様の安心で安全な不動産取引を全力でサポートいたします。
監修者情報

代表 田村 佳寛(たむら よしひろ)
当社は3代にわたって、大阪府池田市エリアで地域に密着して営業活動を続けてきた不動産会社です。
地域に精通した「知識と人脈」を活かして、お客様の大切な不動産の売却に取り組んでおります。池田市の物件に精通した地元出身の代表自らが行っているからこそ、物件の特性、地域情報、相場、成約事例等について詳しくアドバイスすることが可能です。
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