
今回ご相談いただいたのは、池田市建石町にて不動産を所有されていたお客様からの売却依頼でした。
対象となる物件は、一般的な住宅とは大きく異なる、いわゆる「複合型資産」とも呼べる不動産でした。具体的には、敷地面積およそ800㎡という広大な土地に、賃貸マンション(収益物件)とご自宅(戸建住宅)が隣接して建てられており、資産運用と居住を同一敷地内で両立させた形で活用されていました。
お客様はこれまで長年にわたり賃貸マンションのオーナーとして安定した賃貸経営を続けてこられましたが、年齢を重ねる中で、今後の管理負担の増加、建物の維持修繕にかかるコスト、そして将来的な相続時の資産整理の難しさといった課題を意識されるようになりました。「元気なうちに資産をきちんと整理しておきたい」というお気持ちから、今回のご相談へとつながりました。
本件において特に大きなテーマとなったのは、「どのように売却するのが最も合理的か」という点でした。
大規模土地の売却方法としては、建物をすべて解体して更地として売却する方法、土地を分割して戸建用地として販売する方法、不動産会社へ開発を前提に一括売却する方法など、複数の選択肢が考えられます。しかし本件では、賃貸マンションにすでに入居者がいる状態であったため、解体や立ち退きを前提とした売却を進めるには、入居者への負担、立ち退き交渉のリスク、売却期間の長期化といった問題が生じる可能性がありました。また、ご自宅についても二世帯住宅として建てられており、建物としての活用余地が残っている状況でした。
つまり本件は、単純な「土地売却」ではなく、収益性・居住性・将来性のすべてを踏まえた、総合的な判断が求められる案件でした。
お客様が当社へご相談いただいた背景には、いくつかの理由がありました。
まず評価いただいたのが、池田市に根付いた長年の実績と地域密着の情報力です。大規模不動産の売却においては、一般的な相場情報だけでなく、「どのような買主層が存在するか」「どのような用途であれば価値が最大化されるか」といった地域特性への深い理解が不可欠です。当社は池田市を中心に多数の取引実績を持ち、土地の特性や需要動向を踏まえた提案ができる点をご評価いただきました。
また、物件のメリットだけでなく、リスクやデメリットについても包み隠さず説明する姿勢も信頼につながったとのことでした。本件では解体前提での売却や分譲開発など複数の選択肢がありましたが、それぞれのメリット・デメリットを率直にお伝えし、お客様が納得して判断できる環境をつくることを優先しました。
さらに、一般的なデータにとどまらず、地域の実情を踏まえた現実的な査定と提案を行った点も決め手となりました。「高く売れる可能性がある」という抽象的な話ではなく、「どの方法であれば、どの程度の価格帯で、どのくらいの期間で売却できるか」を具体的に提示したことで、意思決定がしやすくなったとのお声をいただいています。
加えて、担当者の誠実な対応や、営業的な押し付けがない姿勢、相談へのレスポンスの速さも安心材料となったようです。今回のように複雑な案件では、「安心して任せられるかどうか」が特に重要な要素になります。当社のこれまでの実績と対応姿勢をご評価いただいたことが、最終的なご依頼へとつながりました。
本案件のポイントは、敷地全体を「収益物件」として再定義し、解体せずにそのまま活用できる買主を戦略的に探した点にあります。
自宅の収益物件化提案
売主様の自宅(二世帯住宅)が「1階と2階を分けて賃貸できる構造」である点に着目。売却後に売主様が退去した後、自宅部分を「貸家」として募集し、既存のマンションと合わせて敷地全体を一つの投資用物件として運用するスキームを構築しました。
ターゲットを絞った情報提供
不動産開発会社ではなく、長期的な安定収益を求める法人をターゲットに設定。大阪市内の事業会社など、不動産業を専業としないながらも資産運用先を探している企業へ積極的にアプローチを行いました。
結果として戦略的なリーシング提案により、収益物件を探していた大阪市内の法人とのマッチングに成功し、敷地丸ごとの一括売却が実現しました。
売却後、旧自宅部分は予定通り「定期借家」として賃貸に出され、1階・2階それぞれに即座に入居者が決定。既存マンションの入居者に迷惑をかけることなく、資産価値を最大化した状態での継承が可能となりました。
「建物を壊さず、そのまま再利用してほしい」という売り主様の心情的な希望と、希望価格での売却という条件を両立させた、高満足度の成約事例となりました。
長年住み慣れた自宅と、経営してきた賃貸マンションの行く末には本当に頭を悩ませていました。高齢になり、管理を続けることが難しくなったため「敷地全体を一度に手放したい」と相談しましたが、正直なところ、そんなに都合よく買ってくれる人はいないだろうと半分諦めていたんです。
約800㎡という広さですから、「どこか大手の開発会社に売って、更地にするしかないですよ」と言われるのがオチだと思っていました。でも、そうなると長年入居してくださっている方々に立ち退きをお願いしなければなりません。それは私にとって一番心苦しいことでしたし、愛着のある自宅が壊されてしまうのも寂しいものでした。
そんな時、担当の方から「自宅も収益物件にして、そのままの形で法人の投資家さんに提案しましょう」という驚きの提案をいただいたんです。二世帯住宅だった自宅を、上下階で分けて貸し出せば利回りが良くなる、というプロの視点には目から鱗が落ちる思いでした。
結果として、大阪市内の会社さんが「そのまま運用したい」と一括で購入してくださることになり、本当に救われました。入居者の方々に迷惑をかけることもなく、私の自宅も壊されずに今も誰かの役に立っています。
希望通りの価格で売却できたことはもちろん、私の「建物を大切にしてほしい」という想いまで汲み取って動いてくださったことに、感謝の言葉しかありません。不動産のプロとは、ただ売るだけでなく、こんなにも柔軟な知恵を絞ってくださるものなのだと感動いたしました。
今回の事例は、約800㎡という大規模な敷地に「賃貸マンション」と「二世帯住宅の自宅」が混在する、非常に特殊な条件の物件でした。
当初、これほどの規模になると一般の個人の方へ売却するのは困難であり、不動産会社へ売却して更地にするのが一般的です。しかしそれでは、現在のマンション入居者の皆様に立ち退きをお願いしなければならず、また売り主様が大切に住まわれてきた建物も壊してしまいます。
そこで私たちは、物件を「一つの収益資産」として再定義する施策を行いました。自宅部分も賃貸に回せる構造であったため、敷地全体を投資パッケージとして提案し、安定収益を求める法人様とのマッチングを行いました。
結果、建物を維持したまま一括売却が実現し、入居者の住環境を守りながら、売り主様の「建物を再利用してほしい」という想いと希望価格での成約を両立することができました。物件のポテンシャルを多角的に捉えることで、複雑な条件でも最善の解決策が見つかることを改めて実感した事例です。
ます。
監修者情報

代表 田村 佳寛(たむら よしひろ)
当社は3代にわたって、大阪府池田市エリアで地域に密着して営業活動を続けてきた不動産会社です。
地域に精通した「知識と人脈」を活かして、お客様の大切な不動産の売却に取り組んでおります。池田市の物件に精通した地元出身の代表自らが行っているからこそ、物件の特性、地域情報、相場、成約事例等について詳しくアドバイスすることが可能です。
不動産の売却を検討中のお客様は、お気軽にご相談ください。
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