相続した不動産を売却するには？ステップと注意点、節税のポイントを解説します！｜池田市で不動産売却を行っている「田村商会」

不動産を相続したものの有効活用しないのであれば売却するのがおすすめですが、相続取得してから売却完了までのステップを知っておく必要があります。

また各ステップには注意点があり、思わぬ失敗をしてしまう売主も多いです。

このような失敗を避けるためにも、この記事で解説するステップと注意点、節税ポイントを押さえておくことが重要です。

相続から売却までのステップ

不動産を相続し売却するまでには大きく分けて3つのステップがあります。

それぞれのステップで必要書類や注意点があるため、事前に確認しておくことが重要です。

この章では各ステップについて詳しく解説しますので、これから不動産を相続する予定がある人は参考にしてください。

相続発生から相続取得

相続が発生することが判明した際には法定相続人全員で集まり、遺産の割り振りについて協議することになります。

この協議は原則法定割合に沿って進めることになりますが、生前贈与した場合や介護による寄与分などを考慮すると複雑になるケースもあります。

そのため、法定相続人が多い場合は司法書士や行政書士に依頼し話を取り纏めてもらうことがおすすめです。

最終的に決まった遺産分割の内容は「遺産分割協議書」にまとめられ、不動産を取得することが決まった相続人が相続登記を行い、所有権を得ることになります。

なお、相続登記には法定相続人全員の住民票や印鑑証明書、戸籍謄本などが必要になり、さらに相続登記は相続発生から3年以内に実施しなければ10万円以内の罰金が課せられてしまうため、注意が必要です。

相続取得から売却開始

不動産の相続が完了すれば不動産会社を選定し、売却開始となります。

不動産会社の選定ポイントとして複数の会社から査定依頼をするという点があり、相場を知るという意味でも重要です。

なぜなら不動産の査定額は不動産会社によって変わり、さらに査定書と同時に売却プランの提案を受けることができるからです。

この提案内容で不動産会社を選定することになるため、一番信頼できる不動産会社を選ぶためにも複数査定は必須といえます。

そして、不動産会社が決まれば売却価格を決め、売却開始となります。

なお、このタイミングで手残り額を把握することになりますが、相続税の有無と不動産の状態によって税金が大きく変わり、その結果手残り額が変動しやすいことを知っておくべきです。

たとえば相続税を支払った不動産を3年以内に売却した場合、相続税額分を譲渡所得税の課税額から控除させることができ、大きな節税となります。

このように、不動産の売却では節税に利用できる制度が多いことから不動産会社に利用可能な制度を確認してもらうことをおすすめします。

【参考サイト：No.3267 相続財産を譲渡した場合の取得費の特例｜国税庁】

売却開始から売却完了

売却を開始すると不動産会社はSUUMOやアットホームといった不動産ポータルサイトに物件を掲載し、買主を捜索します。

そして買主から購入申込書の提示を受け受諾した時点で物件は「商談中」となり、契約に進みます。

契約書には売主と買主それぞれが不動産引渡しのためにやるべきことが記載されており、一般的には買主は資金の準備、売主は権利書や印鑑証明書の準備や残置物の撤去です。

どちらの準備も完了した時点で残代金の支払いと不動産引渡しを行い、同時に所有権移転登記を実施することで売却完了となります。

なお、不動産引き渡しは金融機関と法務局が開いている平日の午前中に実施することが多く、仕事を調整しなければならないこともあります。

そのため、引渡し日はなるべく早い段階で決めておくのがおすすめです。

売却完了後

売却が完了すると翌年度に確定申告によって譲渡所得税の税額決定と控除の申請を行い、納税もしくは免税を確定させて完了となります。

不動産売却によって万が一損失が出た場合は所得税と住民税を控除する制度もあるため、税理士や会計士に相談するのもおすすめです。

【参考サイト：No.2250 損益通算｜国税庁】

まとめ

相続した不動産をスムーズに売却するためには、売主としてやっておくべきことや必要書類を事前に確認しておくことが重要です。

そのため、売却完了までにはどのようなステップを踏むのかを把握し、どこまで売却計画が進んでいるのかをチェックしながら売却するのがポイントです。

しかし不動産の売却に慣れている売主でない限りは全体像を把握することが難しく、混乱してしまう売主も多いです。

そこで、信頼できる不動産会社を売却のパートナーとして選定し、どのステップにいるのかの連絡をもらいつつ売却を進めるのがリスクも少なく安全といえます。